性感染症が増えているって本当?どうやって調べればいいの?

若い人の間で、性的接触を介して誰もが感染する「性感染症」が増えています。感染しても無症状であることが多く、治療に結びつかないケースが多く見られます。知らないあいだに他の人にうつす可能性があるため、セックスの際にはコンドームを使用して、感染を防ぎましょう。

また性感染症の中には、不妊の原因になるものや、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものがあります。思い当たることがある人は、婦人科・泌尿器科で相談して、しっかりと治療することが大切です。パートナー間で感染しあうピンポン感染を防ぐため、カップルは一緒に性感染症のチェックをしましょう。

全国の保健所では、無料で性感染症の相談をすることができます。1)

性感染症とは2)

性感染症とは、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、梅毒及び淋菌感染症など、性的接触を介して感染する可能性がある感染症を指します。性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。

性感染症は、かゆみや痛みのような症状が問題であるだけではなく、感染症の種類によっては、もし治療をしなかった場合、不妊の原因となったり、神経や心臓などに深刻な合併症や後遺障害を残したりすることもあります。また、粘膜が傷つくことにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しやすくなるなど、他の感染症に罹りやすくなることもあります。

特に、生殖年齢にある女性が性感染症に罹患した場合には、母子感染(母親から赤ちゃんへの感染)により、先天性の体の障害の原因となり、放置すると障害が残る可能性もあります。感染しても、比較的軽い症状にとどまる場合や無症状であることもあるため、治療に結びつかないこともあり、感染した人が気付かないままパートナーに感染させてしまうこともあります。このため、不安に感じたら検査を受けることが大切です。

知っておきたい性感染症の特徴的な症状や検査、治療法については、こちらをご覧ください。

なお、近年梅毒の流行が拡大しています(下図)。妊娠中の梅毒感染は特に危険で、母親だけでなく胎盤を通じて胎児にも感染し、死産や早産になったり、生まれてくる子どもの神経や骨などに異常をきたしたりすることがあります。生まれたときに症状がなくても、遅れて症状が出ることもあります。

※「2022年感染症発生動向調査事業年報」厚生労働省健康生活衛生局感染症対策部感染症対策課・国立感染症研究所感染症疫学センター(2024年4月15日発行)
※ 2024年の総報告数は、2024年10月2日までに届出のあった報告数(暫定値)であり、第39週(2024年9月23日~2024年9月29日)までに診断されていたとしても遅れて届出のあった報告は含まない。

一般的な検査について2)

保健所や医療機関で検査を受けることができます。不安に感じたら、すぐに検査を受けましょう。検査方法は症状により異なります。主に血液検査や視診、尿検査、おりものを採取した検査となります。

予防方法について2)

コンドームの使用や検査や医療の積極的な受診による早期発見及び早期治療が性感染症の発生の予防及びまん延の防止に有効です。ワクチン接種により防ぐことができるものもあります。

無料匿名検査について2)

保健所により、匿名・無料でHIVや梅毒などの性感染症の検査を受けることができます。なお、HIV検査は、結果が分かるまでに1週間程度かかる「HIV通常検査」と、当日結果が分かる「HIV即日(迅速)検査」があります。夜間・休日検査やレディース・デーなどが設けられているところもあります。

治療について2)

性感染症の多くは治療できます。ただし、早期の段階で治療しなければ、合併症や後遺障害が残る可能性があるものもあり、早期発見、早期治療がとても重要です。治療方法は、感染症の種類によって異なります。

出典

  1. 「プレコンノート 2024年2月1日一部改定(第三版)」(国立成育医療研究センター)P12をもとに株式会社カネカ作成
  2. 「性感染症」(厚生労働省HP, https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/index.html)(2025年7月10日閲覧)をもとに株式会社カネカ作成