生活習慣病はどんなふうに妊娠に影響するの?
ここでは、主な生活習慣病である糖尿病と高血圧がもたらす妊娠への影響について説明します。
糖尿病
持病として糖尿病があって妊娠(糖尿病合併妊娠)した場合、血糖がうまくコントロールできていないと、お母さんや赤ちゃんにいろいろな合併症が現れます。お母さんに起きる合併症としては、妊娠していない時と同様に、網膜症、腎症、神経障害、低血糖などが起こり、そのほかに妊娠した時の特有の合併症として、妊娠高血圧症候群(約10~30%)、早産(約20~40%)、羊水過多、尿路感染症などが起こります。また、妊娠初期に血糖値が高いと流産や先天異常の可能性が高まります。一方、妊娠後期に血糖値が高いと赤ちゃんが4,000g以上の巨大児となって、経腟分娩の時に難産となり、赤ちゃんに麻痺等が起こることがあるため、帝王切開の可能性が高まります。
これらを予防するために、妊娠前から以下の準備をして計画的に妊娠するようにしましょう。
- 血糖コントロールをきちんと行いましょう。
- 糖尿病合併症の検査をし、必要に応じて治療を行いましょう。
- 必要に応じ食事を見直し、適正体重に近づけましょう。
- 血圧のコントロールをしましょう。
- 妊娠に備えて、糖尿病や高血圧の薬を見直しましょう。
高血圧1)
妊娠前または妊娠20週未満で高血圧がある場合を「高血圧合併妊娠」といいます。高血圧合併妊娠では正常血圧女性の妊娠と比較して妊娠高血圧症候群や早産、胎児発育遅延、常位胎盤早期剥離、帝王切開率の増加などが報告されています。日本高血圧学会では、収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上を高血圧と定めています。妊娠・出産時のリスクを最小限に抑えるために、この数値未満に血圧をコントロールしておくことが最低条件といえます。
妊娠前から自分の血圧がどの程度なのかは把握しておきたいものです。普段から家庭血圧を測定する習慣を身につけましょう。
また、高血圧を予防する生活習慣も大切です。表を参考にご自身の生活スタイルを見直してみましょう。また、すでに高血圧がある方は、生活習慣の改善のほかに降圧薬による治療が必要となる場合があります。妊娠中に安全に使用できる可能性のある降圧薬もありますので、専門の医師を受診してください。
出典
- 妊娠と高血圧|東京・世田谷での出産・分娩なら国立成育医療研究センター産科(https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/jyosei/naika/bosei-hightbp.html)(2025年7月25日閲覧)をもとに株式会社カネカ作成